空港トラブル時に使う「他社便を調べてください」「予約を変更してください」六カ国語フレーズ

海外の空港で“最も焦る瞬間”といえば、遅延や欠航のアナウンスが流れたときではないでしょうか。

自分の便が遅れているだけならまだしも、乗り継ぎ便に間に合うかどうか、翌日の予定がずれるのか、最悪ホテルや交通手配も考え直さないといけない…。
そんなとき、現地スタッフに「他の便はありますか?」「予約を変更できますか?」と確実に伝えられるかどうかが、トラブルからの脱出スピードを大きく左右します。
私自身、海外出張でドバイ発の乗継ぎ便が遅れ、乗り継ぎ時間15分という絶望的な状況で、必死にスタッフへ代替便の有無を確認したことがあります。

こうした場面では、冷静さと“正しく伝わるフレーズ”が命綱になります。
この記事では、空港で欠航・遅延が起きたときに欠かせない二つの実用フレーズ――「他の航空会社の便を調べてください」「この予約を取り消して別便に変更してください」を、英語を中心に六カ国語でまとめました。
ニュアンスの違い、現場での通じやすい言い方、発音のコツまで網羅した“出張サラリーマン専用の実戦ガイド”としてお届けします。
この記事でわかること
- 空港トラブル時に必要な六カ国語の代替便・予約変更フレーズが身につく
- 英・西・仏・独・伊の「便変更」に関する基本語彙が理解できる
- 窓口スタッフに意図を正確に伝えるためのコツがわかる
- 実際のトラブルシーンを想定したフィクション会話例で使い方を具体化できる
- 今日から練習できるフレーズ暗記法や音読ポイントがつかめる
六カ国語フレーズのまとめ
意味:他の航空会社の便を調べてください
- 日本語 :他の航空会社の便を調べてください(ホカ ノ コクウガイシャ ノ ビン ヲ シラベテ クダサイ)
- 英語 :Please check the outgoing flights of other airlines.(プリーズ チェック ジ アウトゴーイング フライツ オブ アザー エアラインズ)
- スペイン語:Hágame el favor de ver los vuelos de salida de otras líneas.(アガメ エル ファボール デ ベル ロス ブエロス デ サリダ デ オトラス リネアス)
- フランス語:Pourriez-vous vérifier les vols en partance des autres compagnies ?(プリエ ヴー ヴェリフィエ レ ヴォル アン パルタンス デ ゾートル コンパニー)
- ドイツ語 :Würden Sie bitte einmal sehen, ob eine andere Fluglinie ein passendes Flugzeug hat?(ヴルデン ズィー ビッテ アインマル ゼーエン オプ アイネ アンドレ フルークリーニエ アイン パッセンドゥス フルークツォイク ハット)
- イタリア語:Per favore controlli i voli delle altre compagnie che partono ora.(ペル ファヴォーレ コントロッリ イ ヴォリ デッレ アルトレ コンパニエ ケ パルトノ オラ)
意味:この予約を取り消して(別便へ)変更してください
- 日本語 :この予約を取り消して別便に変更してください(コノ ヨヤク ヲ トリケシテ ベツビン ニ ヘンコウ シテ クダサイ)
- 英語 :Please cancel this flight and transfer me to Flight 505 of ○○.(プリーズ キャンセル ディス フライト アンド トランスファー ミー トゥ フライト ゴーゼロゴー オブ ○○)
- スペイン語:Hágame el favor de cancelar mi reservación y cambiarla al vuelo 505 de ○○.(アガメ エル ファボール デ カンセラル ミ レセルバシオン イ カンビアルラ アル ブエロ ゴーゼロゴー デ ○○)
- フランス語:Pourriez-vous annuler cette réservation et me transférer au vol 505 de ○○ ?(プリエ ヴー アニュレ セット ルゼルヴァシオン エ ム トランスフェレ オ ヴォル ゴーゼロゴー ドゥ ○○)
- ドイツ語 :Bitte buchen Sie mich um auf Flug 505 von ○○.(ビッテ ブーヘン ズィー ミッヒ ウム アウフ フルーク ゴーゼロゴー フォン ○○)
- イタリア語:La prego di cancellarmi da questo volo e prenotarmi sul volo 505 di ○○.(ラ プレゴ ディ カンチェッラルミ ダ クエスト ヴォロ エ プレノタルミ スル ヴォロ ゴーゼロゴー デ ○○)
フレーズごとの使い方とニュアンス
他の航空会社の便を調べてください(代替便の可能性を探る)
空港トラブルが発生したときに、まず検討すべきは“代替便の有無”です。
英語の “Please check the outgoing flights of other airlines.” は直訳的に見えますが、空港スタッフにはごく自然で通じやすい言い方です。
より実用的には “Are there any other flights available?” のように質問形で言うケースもあります。
- スペイン語とフランス語は“他社便(otras líneas / autres compagnies)”という語がはっきり入るため、依頼の意図が伝わりやすい構造。
- ドイツ語は長めですが、“eine andere Fluglinie(別の航空会社)”が核となる語なのでここを覚えると理解が進みます。
- イタリア語は “controlli(調べてください)” が命令形で、ビジネスシーンでも頻繁に使用されます。
予約を取り消して別便に変更してください(確実なリルート依頼)
空港スタッフに具体的な便変更を依頼するとき、英語では “cancel / transfer me to …” のセットが非常に実用的です。
“transfer” は本来「移す」という意味ですが、航空業界では“別便への振替”の定番表現として使われます。
- スペイン語・フランス語・イタリア語は共通して“変更(cambiar / transférer / prenotare)”の語がはっきり出るため、相手が理解しやすい構造です。
- ドイツ語の “umbuchen(振替予約する)” は空港スタッフの常用語なので、覚えておくと回答も聞き取りやすくなります。
また、この依頼では「フライト番号」を正確に伝える必要があるため、数字の発音も重要です。
505なら “five-oh-five” のように 0 を “oh” と読むのが航空現場では一般的です。
出張サラリーマンのシーン別会話例
シーン1:遅延が長引き、代替便が必要になりそうなとき
海外出張のとき、空港の案内板を見て「DELAYED」の文字が並んでいると、胸のあたりがざわつきます。
遅延が30分ならまだしも、2時間となると乗り継ぎの心配も出てきます。

そんなとき、まずやるべきは「他社便に空きがないか」を確認することです。
ここではその場面を一般的な例として紹介します。
【会話例】
- あなた:Hi, excuse me. My flight is delayed for more than two hours. Could you check the outgoing flights of other airlines?
- スタッフ:Let me see… There is a flight with Air France leaving earlier. I’ll check availability.
フランス語圏
- あなた:Pourriez-vous vérifier les vols en partance des autres compagnies ?
- スタッフ:Oui, bien sûr. Je vais voir s’il reste des places.
スペイン語圏
- あなた:Hágame el favor de ver los vuelos de salida de otras líneas.
- スタッフ:Claro, voy a revisarlo ahora mismo.
空港では「より早く出る便」や「同じ目的地へ向かう別の航空会社の便」を案内してくれるケースもあります。この質問は、非常に実務的かつトラブル時の第一歩として重要です。英語では “other airlines” をしっかり強調して発音すると、相手がすぐに意図を理解してくれます。
シーン2:現在の予約をキャンセルして別便へ振り替えたい
欠航(CANCELLED)が表示されると、空港の空気が一気にざわつきます。
旅行ならまだしも、出張だと「次の予定が崩れる」「取引先に迷惑がかかる」など、心配は尽きません。

そんなときは、すぐに予約変更(リルート)を相談する必要があります。
【会話例】
- あなた:My flight has been cancelled. Please cancel this reservation and transfer me to Flight 505 of ANA.
- スタッフ:Sure. Let me check the availability on Flight 505… Yes, there are seats left.
イタリア語圏
- あなた:La prego di cancellarmi da questo volo e prenotarmi sul volo 505 di ANA.
- スタッフ:Va bene, controllo subito.
ドイツ語圏
- あなた:Bitte buchen Sie mich um auf Flug 505 von ANA.
- スタッフ:Einen Moment, bitte. Ich prüfe das sofort.
予約変更は、スタッフにとっても手続き負荷の大きい作業です。
そのため、フライト番号を正確に伝え、落ち着いたトーンで依頼することが重要です。
英語では “transfer me to…” が自然で、ヨーロッパ言語では “cambiar / transférer / umbuchen / prenotare” のように「変更」を示す動詞が核となります。
シーン3:乗り継ぎに間に合わないことが判明し、至急便変更が必要
国際線から地方都市行きの国内線へ接続する場合、遅延が15分増えるだけで乗り継ぎに間に合わなくなることもあります。
ここでは、スタッフに状況を説明し、代替便を探してもらうシーンを紹介します。
【会話例】
- あなた:Hi, I’m afraid I won’t make my connection. Please check if there is any other flight available.
- スタッフ:Let me see… There is a later flight with United. You may transfer to that one.
スペイン語圏
- あなた:Creo que no llegaré a mi conexión. ¿Puede ver si hay otro vuelo disponible?
- スタッフ:Sí, hay uno más tarde. Le puedo cambiar el vuelo.
フランス語圏
- あなた:Je crois que je vais rater ma correspondance. Pourriez-vous voir s’il existe un autre vol ?
- スタッフ:Oui, il y en a un plus tard. On peut vous y transférer.
この場面では「次の便をどうするか」が焦点になります。
英語では “connection(乗継)” を最初に述べて状況を説明し、次に “other flight available” と代替便について聞くとスムーズです。
また、相手の回答には “later flight(後の便)” “transfer(振替)” など重要な語が含まれるため、ここだけは聞き漏らさないようにしたいポイントです。
実践アクション:今日からできる練習法

代替便・予約変更に関するフレーズは、普段使うことが少ないため、いざというときに思い出せないことが多い分野です。
ここでは、今日から実践できる効果的な練習法を紹介します。
① 「依頼の型」を丸ごと覚える
空港での依頼フレーズは、“Please + 動詞 + 目的語” の型を身につけるだけで応用が効きます。
② 乗継ぎ失敗を想定したロールプレイが効果的
スマホで「遅延 → 接続便キャンセル → 別便検索」という流れを自分で再現しながら音読すると、記憶に強く残ります。
③ フライト番号の読み方を練習する
航空現場では 0 を “ゼロ” ではなく “オー(oh)” と読むケースが多いため、505 → “five-oh-five” のように言えると伝わりやすさが上がります。
④ 各国語の「変更」「別の便」を表す単語を最優先で覚える
change / transfer / autre / otra / umbuchen / prenotare など、キーワードだけを覚えるだけでも理解度が飛躍的に向上します。
まとめ(学びの振り返り)
この記事では、空港トラブル時に欠かせない「他社便の確認」と「予約変更」のフレーズを六カ国語で整理しました。
遅延や欠航は避けられない事態ですが、落ち着いてスタッフに正確な依頼を伝えられるだけで、余計なストレスを大きく減らすことができます。

フレーズを丸暗記する必要はありません。
必要なのは“いざという時に、核心となる語(flight / change / other airline など)が口から出るかどうか”です。
今回の表現を押さえておけば、トラブル発生時でも自信を持って行動できるはずです。
次の海外出張・旅行の際には、ぜひこの記事のフレーズを活用して、スムーズな旅を手に入れてください。
ライター紹介Writer introduction
Tatsu / タツ 男性
海外出張歴そこそこ、語学力は“必要な分だけ頑張る派”の40代サラリーマンです。旅先でよく固まってしまう「え、これ何て言うんだっけ?」を解決するために、このブログを作りました。空港・ホテル・レストランなど、よくある場面のフレーズを 6か国語でサクッと比較 できる便利帳を目指しています。失敗談も多めですが、実体験ベースで“通じるコツ”をお届けします。



