海外出張で意外と使う「少し・たくさん」を六カ国語で完全整理してみた

海外出張で意外と使う「少し・たくさん」を六カ国語で完全整理してみた

海外で現地スタッフと話していると、「ちょっとだけ」「けっこうたくさんあります」みたいなニュアンスを伝えたい場面って、思った以上に多いんですよね。

コーヒーを「少なめで」と頼みたいとき、レポートの修正点が「ほんの少しだけ」なのか「山ほど」あるのか、伝え方ひとつで相手の受け取り方もだいぶ変わります。

Tatsu / タツ

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40代サラリーマンである筆者も、ヨーロッパ出張で「資料は少しです」と言ったつもりが、相手には「ほとんどない」と勘違いされてしまい、慌てて補足したことがあります。

そこで今回は、「少し」「たくさん」という“量と程度”を表す基本フレーズを、六カ国語(日本語・英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・イタリア語)で整理していきます。

単語自体はシンプルですが、言語ごとに「控えめ」「かなり多い」など微妙なニュアンスが違うのが面白いところ。

この記事では、スマホで見やすいカード型でフレーズを整理しつつ、ビジネスでも使える実用的な言い回しや発音のコツもあわせて解説します。

この記事でわかること

  • 「少し」「たくさん」にあたる表現を六カ国語で言えるようになる
  • 各言語ごとのニュアンスの違い(控えめ/かなり多いなど)がイメージできる
  • 出張先で数量や程度を丁寧に伝えるフレーズの型が身につく

六カ国語フレーズのまとめ

意味:少し

  • 日本語  :少し(スコシ)
  • 英語   :A little.(ア リトル)
  • スペイン語:Un poco.(ウン ポコ)
  • フランス語:Un peu.(アン プ)
  • ドイツ語 :Ein wenig.(アイン ヴェーニヒ)
  • イタリア語:Un poco.(ウン ポコ)

意味:たくさん(数・量)

  • 日本語  :たくさん(タクサン)
  • 英語   :Many / Much.(メニー/マッチ)
  • スペイン語:Mucho, Muchos.(ムチョ/ムチョス)
  • フランス語:Beaucoup, Bien.(ボーク/ビヤン)
  • ドイツ語 :Viele, Viel.(フィーレ/フィール)
  • イタリア語:Molto, Tanto.(モルト/タント)

フレーズごとの使い方とニュアンス

「少し」:控えめに伝える便利ワード

英語の “A little.” は、量がほんのわずかであることを伝えるときに使う基本表現です。

飲み物を注がれて「もう少しだけお願いします」と言いたいなら “Just a little, please.” と言えばOK。

ビジネスでは “I’m a little busy.”(少し忙しくて…)のように、遠回しに断るときにもよく登場します。

  • スペイン語の “Un poco.
  • フランス語の “Un peu.
  • イタリア語の “Un poco.

も、ニュアンスはかなり近く、「ほんの少し」「ちょっとだけ」といった柔らかい印象です。

一方、

  • ドイツ語の “Ein wenig.

は、少しまじめ寄りの響きがあります。

カジュアルな会話では “ein bisschen” を使うことも多いですが、ビジネス場面では “Ein wenig.” のほうが落ち着いた印象になります。

いずれの言語でも、「あまり多くはないがゼロではない」というニュアンスを出すときに重宝する表現なので、断り文句や控えめな感想とセットで覚えておくと便利です。

 

「たくさん」:数・量の多さを表すフレーズ

「たくさん」に相当する表現は、名詞の種類によって使い分けが必要な言語もあります。

英語だと “Many” が「数えられる名詞がたくさん」、 “Much” が「数えられない名詞がたくさん」という区別です。

例えば “many people”(たくさんの人)と “much time”(たくさんの時間)というイメージですね。

実際の会話では “a lot of” を多用するネイティブも多いですが、文法の仕組みを理解しておくと聞き取りがラクになります。

  • スペイン語の “Mucho / Muchos
  • フランス語の “Beaucoup
  • イタリア語の “Molto / Tanto

も、「量としてかなり多い」イメージで使われることが多いです。

たとえば “Beaucoup de travail”(たくさんの仕事)や “Molto tempo”(たくさんの時間)など、ビジネスシーンでも頻出の組み合わせです。

  • ドイツ語の “Viele / Viel

も同じで、“Viele Kunden”(たくさんの顧客)といった形でよく見かけます。

 

出張先では、「資料がたくさんある」「問い合わせがかなり多い」など、状況をざっくり伝える場面が多いので、これらのフレーズは会議の冒頭説明や報告メールでも活躍します。

「想像より多い」「予想より少ない」といったニュアンスを足したいときは、これらの単語の前に “very / so / so many” のような副詞を添えると、感情の温度も伝わりやすくなります。

 

出張サラリーマンのシーン別会話例

シーン1:カフェで「少しだけ」にしてほしい(フィクション)

出張中のちょっとした空き時間に、現地のカフェでひと息…というのはささやかな楽しみですよね。

ただ、ヨーロッパのカフェは「ミルクも砂糖もガッツリ」みたいなスタイルも多く、日本の感覚でいると「思ったより甘い」「量が多すぎる」となりがちです。

Tatsu / タツ

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私は、イタリアのカフェでカプチーノを頼んだとき、砂糖をドバッと入れられそうになり、慌てて “A little, please!” と止めたことがあります。

英語で「少しだけ」と伝えたいときは、A little, please.Just a little. が便利です。

  • スペイン語なら Solo un poco, por favor.
  • フランス語なら Juste un peu, s’il vous plaît.

と言えば、「ほんの少しだけお願いします」というニュアンスになります。

  • ドイツ語では Nur ein wenig, bitte.
  • イタリア語なら Solo un po’, per favore.

がぴったりです。

ポイントは、「少し」のフレーズを単独で言えるようにしておくこと。

ジェスチャーで量を示しながら “Un poco.” “Un peu.” と言うだけでも、だいたいの国でちゃんと汲み取ってくれます。

最初から完璧な文を目指すより、「キーワード+お願いします」の形でサッと出せるようにしておくと、カフェ時間の満足度が一気に上がります。

 

シーン2:会議で「たくさんのデータがあります」と説明する(フィクション)

会議やプレゼンで、調査結果やアンケートのボリューム感を伝える場面は少なくありません。

「データがたくさんあるのか」「サンプル数が少ないのか」は、相手の受け取り方に直結します。

Tatsu / タツ

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私は、ヨーロッパ出張の合同ミーティングで、サンプル数が想定よりも多かったことを伝えるために、“We have many data.” と言いかけて、いや「data は複数形だっけ?」と一瞬フリーズしたことがあります。

 

英語で「たくさんの〜があります」と言いたいときは、We have a lot of data.We have many samples. のように “a lot of” や “many” を使うと自然です。

  • スペイン語なら Tenemos muchos datos.
  • フランス語なら Nous avons beaucoup de données.
  • ドイツ語では Wir haben viele Daten.
  • イタリア語では Abbiamo molti dati.

といった形になります。

ニュアンスとして、「たくさん」は必ずしも“ものすごい量”とは限らず、「必要十分以上」「少ないとは言えない」くらいの幅広い意味で使われます。

強調したいときは “so many” “a lot of” “really a lot of” のように副詞を追加すると、「想像以上に多いです」という温度感も伝わります。

逆に、慎重に伝えたいときは “quite a lot of”“relatively many” のような言い方も覚えておくと便利です。

 

シーン3:調整メールで「少しだけ修正が必要です」と伝える(フィクション)

海外チームとのメールのやり取りでは、「ほとんど問題ないけれど、少しだけ直したい」という場面がよく出てきます。

ここでストレートに「たくさん修正が必要」と言ってしまうと、相手にとってはちょっとショック。

逆に「少しだけ」と言いつつ内容が盛りだくさんだと、信頼関係にヒビが入ります。

Tatsu / タツ

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私は、一度 “Just a few changes.” と書いたのに、添付ファイルの修正指示が3ページに渡ってしまい、後から「これは few じゃない」とセルフツッコミをした経験があります。

丁寧に「少しだけ修正が必要です」と伝えたいときは、英語で We need a few small changes.There are a few minor corrections. といった言い方がおすすめです。

a few” や “a little” “small / minor” を組み合わせることで、「大きな問題ではないけれど、いくつか調整させてください」という柔らかいニュアンスになります。

  • スペイン語なら Necesitamos unos pocos cambios pequeños.
  • フランス語なら Nous avons besoin de quelques petites corrections.
  • ドイツ語では Wir brauchen ein paar kleine Änderungen.
  • イタリア語なら Abbiamo bisogno di qualche piccola modifica.

が近い表現です。

「少し」「たくさん」をうまく組み合わせて、自分の意図する“程度”を相手に伝えられるようになると、メールでのコミュニケーションストレスがかなり減ります。

 

実践アクション:今日からできる練習法

「少し」「たくさん」は、日常のあらゆる場面で使える万能ワードです。

今日からできる簡単な練習としておすすめなのは、「日本語で“少し/たくさん”と言った瞬間に、頭の中で六カ国語に変換してみる」という方法です。

たとえば、仕事が立て込んでいるときに「今日ちょっと忙しいな」と思ったら、心の中で I’m a little busy.Je suis un peu occupé. つぶやいてみる、という具合です。

また、「量を説明する日」を自分の中で設定して、その日はできるだけ “a little / a lot /un peu / beaucoup / un poco / molto” などの単語を意識的に口に出してみるのも効果的です。

スマホのメモ帳に「少しセット」「たくさんセット」としてフレーズをまとめておき、通勤時間にブツブツ唱えるだけでも、口の動きと耳がだんだん慣れてきます。

出張前の1週間だけでもやっておくと、現地でとっさに言葉が出やすくなります。

 

まとめ(学びの振り返り)

「少し」「たくさん」は、一見シンプルな単語ですが、実際の会話では印象や関係性に大きく影響する重要なワードです。

コーヒーの量を調整したり、資料のボリュームを説明したり、修正の程度をやわらかく伝えたりと、出張サラリーマンのあらゆる場面で活躍します。

六カ国語でそれぞれの表現とニュアンスを押さえておけば、新しい国に行っても「控えめ」「たっぷり」を自分の言葉でコントロールできるようになります。

 

まずはこの記事のカード型フレーズをブックマークして、気が向いたときにさっと見返してみてください。

最初は英語だけでも十分ですが、

  • スペイン語やフランス語の “Un poco / Un peu
  • イタリア語の “Un poco”、“Beaucoup”“Molto

など、口に出していて気持ちいい響きのものから覚えていくと楽しく続けられます。

「少し」と「たくさん」を味方につければ、海外でのコミュニケーションは、数字や量の話からぐっとスムーズになっていきます。

ライター紹介Writer introduction

Tatsu / タツ

Tatsu / タツ 男性

海外出張歴そこそこ、語学力は“必要な分だけ頑張る派”の40代サラリーマンです。旅先でよく固まってしまう「え、これ何て言うんだっけ?」を解決するために、このブログを作りました。空港・ホテル・レストランなど、よくある場面のフレーズを 6か国語でサクッと比較 できる便利帳を目指しています。失敗談も多めですが、実体験ベースで“通じるコツ”をお届けします。

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